モンスターハンターフロンティアで風景写真を撮る

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臆病な男 3


私達は、彼が設営していた拠点に案内された。

森の奥ではあるが、彼の話によれば先刻居た場所よりも安全であるとの事だったので、調査という名目で来ていた私達の緊張は幾分和らいだ。

いつしか日も暮れてきていたので、彼の拠点で一夜を明かす事になった。


私の従者達が、彼の腕前を誉めたたえるのに対し、彼は飄々としていた。

「いやあ、たまたまだって。俺にゃあ一人で立ち向かう度胸なんてないからねえ、逃げ回る事だけが取り柄なのさ、ははは。」


夜もふけ、私と彼の二人だけが起きていた。
私はやはり昼間にみた光景が忘れられずに興奮し、寝付けなかったわけだが・・・彼のほうはというと、暢気に月を見上げながら口笛を吹いていた。

私は、昼間疑問に思った事を、彼に聞いてみる事にした。


国からの正式な依頼で、ここに来たのか?
「ああ・・・、そうだよ。最近じゃ辺境の村だけじゃなく、わりと大きな街の近くでも、怪物どもの活動が活発になってきてるのさ。国は必死にこの事を伏せようとしているがね・・・。ここに来た目的の半分は、この地域一帯の調査だよ。あわよくば討伐って事にもなってたけど、運がよかったね。」

何故、一人で危険な任務を?
「・・・国じゃあ今、中央自警団やなにやらを派遣して事態の収拾を目論んでるんだが、おっついてないのが実情なんだ。
そこで、俺らのような金で動く『傭兵屋』を、国が正式に認可した『狩人』って組織に編入してるのさ。
俺はその、狩人認定組織の第一期の一人だったんだ。ま、組織っていっても同期のやつは俺以外にゃあもう居ないんだけどねえ・・・。
この狩人ってやつは、個人でやってる奴もいれば、大人数で動いてる奴らもいる。
俺は今は、一人で依頼をこなしてるのさ。
まだまだ優秀な奴も少ないしねえ。」


狩人。国の正式な辞令を元に動く、腕利きの元戦争屋といったところだろうか・・・?
彼の話によれば、狩人はこれからどんどん増えていくだろう、との事だった。


同期の仲間は、どうなったのか?
「俺以外に4人、いたんだ。元々一緒に傭兵やってた仲間てやつさ。

一人は、頭は悪いがうでっぷしの強いやつでね。
怪力で随分助けられたんだけど・・・、飛竜のなかには死んだふりするようなずる賢いやつもいてね。
そいつに、やられちまったよ。

もう一人は、目のいいやつだった。どんな遠くからでも正確に敵を撃つ銃使いだったよ。
でもそいつも、地中に潜る竜にやられちまった。

一人は、こいつはあまり目立たないんだけど、俺達の怪我の面倒をみてくれたりして、かなり助かってたよ。
でもそいつも、凶暴な肉食獣にやられちまった。
俺達に注意を向けすぎてたばっかりに、自分の背中がおろそかだったのさ。

でもってもう一人が・・・」

彼は一瞬言いよどんだが、すぐに話を続けた。

「もう一人は、俺の奥さんだった。
ある戦場で一緒になってから、妙に気があっちゃってねえ。結婚しても、お互い傭兵はやめずに・・・一緒に狩人にも認可されて、二人で喜んでたのさ。
でも、飛竜に喰われて死んじまったよ。」


彼があまりに軽い調子で重大な発言をしたので、私は一瞬意味を掴みかねた。

「まあしょうがねえさ、危険な商売だもんな。
え?何で俺だけは生き延びてるのかって?そりゃあ、俺は逃げ足だけは速いからね。さっき見たでしょ?」

コメント
う~~んリアルだ・・・
実際命は一つですからね~~
ウチは何百(いや何千ww)の命を捨ててきたのか・・・
命に対する緊張感が伝わってきます。
傭兵同士で結婚って・・・初めからこうなるのはわかっていたはずなのに・・・
ウチにはできませんね^^;

2008/07/14(月) 20:07 | URL | ニィ先生 #-[ コメントの編集]
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