モンスターハンターフロンティアで風景写真を撮る

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不器用な男 4



「飛竜の生息地は街から遠く離れた地でしたが、あらかじめ依頼書の内容で目星はついていた為、私達はその地へ出かけてすぐ、王者と対面する事になりました。


あらゆる物を噛み砕くかと思われる牙
あらゆる物を踏み潰すかと思われる脚
あらゆる物をなぎ倒すかと思われる翼


王者の名にふさわしいその巨躯を前にしてなお、心優しい彼には、戦いに対する一瞬の躊躇があったように私には思われました。


そして彼は、戦いの最中に、命を落としました。


私は煙幕を使い、彼の亡骸を担ぎ、振り返りもせずにその場から逃げました。

もちろん恐怖もありましたが、彼が一瞬でも躊躇ってしまった相手に、私はこれ以上刃を向ける事が出来なかったのです。


私は彼の亡骸を、彼が生前愛してやまなかったある地に弔って、帰途につきました。

そして街に戻った私は、まるで廃人のようでした。

毎日のように、彼の亡骸を埋めた美しい自然の中まで行っては、そこでぼんやりと空を見上げ、街に帰れば誰にも会う事なく自分の家で寝る、という生活を送っていました。


しかし、私はある日気がついてしまったのです。

私達は、まだ約束を成就させていない、と。

私達は、まだ狩人としての自分達の生活を締めくくっていない、と。

私は、その王者の左目に刀傷を与えていた事を思い出し、その飛竜の目撃情報を集めました。


左目に傷のある飛竜。


ある日私は、この村の近くでその飛竜を見かけた事があるとの情報を手に入れ・・・
そして私はこの村にやって来たのです。

私はみなさんからの依頼をこなす間に、その飛竜の生息地を突き止め、その行動周期を観察し、ついに討伐のめどがついたのです。


以前の怪鳥騒ぎの際に村長に依頼し作っていただいた物を使い、私は明日、討伐に出発します。」



彼の野望、生きる為の目的を聞いた村人達はみな口をつぐんだ。

なかば彼の野望に利用される様に生活していた村人達は、しかし皆が、彼が無事に帰ってくる事を望む旨を彼に伝えた。

彼の人の良さを、村人は皆知っていたのである。

彼は、締めくくりにこう言った。


「ありがとうみなさん、私は必ず帰ってきます。
その時はもう狩人ではないので、怪鳥退治は出来ませんがね・・・。」


彼はその翌朝、考えうる総ての用意を済ませ、村人達の無言の祈りを背に受けて、出発した。




今彼は、間もなく現れるであろう飛竜に対し万全の備えをし、そしてさらに彼の擬態は完璧になっていった。


そんな彼の頭上に、ついに王者の嘶きと翼のはためきが聞こえてきた。

コメント
いよいよっていう展開になってきましたね(^_-)-☆
戦闘シーンなどの執筆がどのようになるのかこれから楽しみです。
まだまだ長く続きそうで、先が待ち遠しいです^-^v
2008/06/22(日) 17:41 | URL | ニィ先生 #-[ コメントの編集]
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